こどもの発熱について
こどもはよく熱を出します。
なぜか夕方~夜に発熱することが多く、焦りますよね。
すぐ病院! ・・・という気持ちもわかりますが、子供の様子を観察してみてください。
発熱といっても原因はいろいろあるんです。
例えば、かぜなどの感染症の場合もあるし、脱水もあります。
親としては緊急性があるかどうか、という判断が必要になります。
●観察項目として、
・発熱だけで他の症状は?
・元気はあるか?熱があっても遊んでたりするかどうか。
・食欲、水分は?
など、いつもとどのように違うか観てくださいね。
●判断の目安として
・元気そうで自分で動いたり話したりできる。食事・水分が取れる場合は、
安静にして様子みて、翌朝の受診でも大丈夫だと思われます。
・熱が高くても、慌てて下げなければいけないことはありません。
・ぐったりして動かない、遊ばない、しゃべらない、顔色が悪い、
水分を取らない、吐いて止まらない、かなり機嫌が悪い、
ひきつけが起こったなどの症状があれば時間外でも受診が必要です。
落ち着いて、いつもとの違いをみてくださいね。
◎発熱時の対処法としては
①冷やす
熱が上がっているが悪寒で震えているときは冷やしてはいけません。
この場合は毛布などで保温してあげてください。
熱が上がりきると顔が赤く火照ってきます。
この場合には着ている服を調整、薄着にしたり、汗で濡れた下着の交換をしましょう。
動かすのがかわいそう、という場合は薄手のタオルなどを間に挟むといいです。
氷枕や熱冷ましのシートを使ってもよいですが、嫌がれば無理に使わなくてもいいです。
本人が楽に休めるように様子を見ながら使ってください。
注意点として、熱冷ましのシートは乳児に使用しないほうがいいです。
過去に窒息した例がありましたので、そこまでして熱冷ましシートを使う必要はありません。
②水分を与える
水分は、飲めるようならこまめに水や番茶などを飲ませてあげてください。
もし消化器症状(吐く・下痢)がある場合は、水分摂取により腸が動き出しますので
再び吐いたり下痢したりすることがあります。
この場合は、無理強いせず3~4時間、消化管を休めてからにしましょう。
水分開始する時は、ほんの少し温めたものを少量飲んでみて、
落ち着いているなら次は30分後に・・・とすすめてください。
慌てるとまた一気に吐いてしまったりして体力消耗するので
慎重にすすめてくださいね。
③安静
こどもっていうのは、熱があっても遊びます・・・。
安静は必要ですが、無理に寝かしつけることはしなくても
静かに遊べるように工夫するといいです。
④解熱剤の使用
高熱が続くのは、いくら体がばい菌と戦っている反応だとわかっていても
親としては心配ですよね。しかしここで知っておいてほしいのは、
熱が下がったから病気が治るわけではないのです。
高熱でぐったりしていて、先生が診て処方してくれたものなら使ってもいいですが、
必ず使う必要はありません。
実際、私は娘ちゃん(現在11歳)の熱で解熱剤は一度も使ったことがありません。
私自身も熱を下げるために解熱薬を使うことはありません。
頭痛時には薬を飲みますよ!
あと、インフルエンザの時は、使ってはいけない解熱剤があるので
先生が処方したものを使用してくださいね。
⑤ひきつけ(熱性けいれん)
高熱で、はじめてひきつけた時は救急車を呼んでください。
顔を横に向け、吐いたもので窒息しないようにしてください。
救急外来で先生の指示に従い、その後はかかりつけの先生に状況を伝えておくことも大事なことです。
熱性けいれんの既往があり、対処をわかっていても、
5分以上続く場合は救急車を呼び適切な対応を取りましょう。
もし可能なら、ひきつけた状態を書いておくことが診断の助けになります。
今は動画が撮れるので撮影しておくとか、何分続いたとか、動きも記録してくださると助かります。
親の役目としては、常日頃から子供の普段の様子をよく知り、
異常に早く気づき対応することが大事となります。
私も資格があるので、こうやって冷静に書けますが、
娘ちゃんが発熱したら慌てるんですよ。慌てない親なんていないです。
でもここで冷静を保つように、子供が不安にならないように、
周りの人が落ち着くことで冷静な判断ができると思います。
みんな一緒です。そうやって私たちも親になっていくんだと思います。
子育てって不安だらけです。
もう11歳だけど、まだ不安でいっぱいです。
でもみんな乗り越えています。一緒に頑張りましょう!